統一教会と維新の会、そして安倍さんの国葬について【水道橋博士】
水道橋博士の闘争宣言
Q.SNS上でも日常的に「訴訟起こすぞ」なんて言葉が飛び交っていますね。
竹田恒泰(元皇族)さんが山崎雅弘(作家)さんにスラップ訴訟を起こして負けました。実は思想家の内田樹さんが山崎さんを応援していて、裁判費用を募っていました。実は、その基金を僕が受け継ぐことになっていて、もうすぐ発表できます。
僕は、竹田さんが山崎さんの裁判と僕と松井さんの裁判が関連していることを伝えたいんです。これとこれは構造上似ていて、スラップ的な構造を持っているんだぞと伝えることで可視化できると考えています。
スラップ的な構造は、これとこれですと具体的な例を見せないとわからないと思うんです。特に日本の裁判は、ブラックボックス化しているから判決が出るまで何もわからない。そのせいで人々の目に映っていないんです。はっきり言って他人事ですし、絵空事です。
そういう意味では竹田さんの裁判と僕の訴訟はつながったし、集まった基金から僕の裁判費用を出すことができるようになりました。僕は参議院議員になったから費用面では問題はありません。でも、基金があることに意義があるんです。
松井さんはリツイートした4000人も訴えるかもしれないと言っています。もし彼らの中の誰かが訴えられたら基金を使って裁判をしようと内田さんと打ち合わせをしています。
Q.そのためにも反スラップ訴訟法を成立させたいですね。
反スラップ訴訟法はできるだけ早く立法したいのですけど、スラップの定義づけがすごく難しい。そもそもスラップは国内で言われている言葉じゃないんです。現在、スラップという言葉の定義づけが論争として始まっています。
松井一郎さんは公人から私人になります。僕は反対に私人から公人になった。すると構造上、逆になっていくんです。大石あきこ(衆議院議員)さんと橋下さんみたいになるんです。こういう場合はスラップにならないのでは?といった話が出てきています。そうしたズレを調整していかないといけません。
スラップという言葉の定義を正確にしようとすると、元々の定義がアメリカにあります。英語の法なので、反スラップという名称も考えないといけないと思っています。
そういえばスラップ訴訟というと、世耕弘成(自民党参議院幹事長)さんが、中野昌宏(青山学院大学教授)さんに原理研(統一教会の学生組織)の出身であるような書き込みをされたとして提訴しています。そうなると世耕さんは「それはスラップじゃない」と確実に言ってきますし、認めないですよね。そうした状況も考えて、スラップの定義についてや、スラップとは何かを調整しないといけないのかなとは思っています。
議員にも訴訟権はあるのですごく難しくなる。そういう意味での海外判例を見習いながら、どういう場合に適用されるのか法律の専門家と話し合いが必要でしょうね。